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2018.10.25 Thursday

電気工事と倫理規定

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    JUGEMテーマ:日記・一般

    最近企業倫理が問われる事件が多発している。戦後日本の技術神話が崩壊の危機に立っているとも言われている。雪印の牛乳の問題、三菱自動車の欠陥隠し、東京電力の問題、ここ数年だけでも企業の「企業倫理」が問われる事態が頻発している。食をめぐる偽装問題、
    環境をめぐるごみの不法投棄やBES問題でも人の健康に直接関連する問題でも、お金儲けのために利用したりする企業が出てきたり、さまざまな部門と分野で多岐にわたり、企業倫理が問われている。
     電気工事の倫理規定を考える前に企業の「コンプライランス」と言うことについて述べる。この日本の社会にあって企業の順法精神とはいかに守られてきているのだろうか。最近は各社の法務部門の強化は自己の強化と言うより、対社会、対消費者、対クレーム対策の側面が強いようだ。企業は最大利潤の拡大を至上目的とし、企業活動を推進してきたわけだし、それが戦後日本の姿であったわけだ。われわれの親の世代は戦争を経験し、その敗北から立ち上がり、戦後目覚しい復興を成し遂げ、世界に冠たる経済大国を作り上げることに成功した。それは、最大幸福の最大利潤を目指し、努力をしてきたのであり、われわれはそれを親の背中を通して見てきたのである。
    確かに「法」が現実社会からかけ離れている事実もあり、「悪法も法なり」と言うことから矛盾が噴出している事柄もあるかもしれない。
     しかし、「法の下の支配」をわれわれは認め、主権の「ありか」を「国民」と定め、三権分立の民主主義を国家の在り様として戦後、何の不思議ともを思わず、認識、許諾してきたのである。企業といえども「法の下での支配」を受けるのであって、そのことは「最大利潤」の法則と同様に整合させるのであろうか。この国で企業活動をする以上、法を守り、税金払うことは企業存続の前提条件、プライオリティであり,このことが近年注目されだされているのは、あまりにも戦後の企業環境が良好すぎて、取り立ててこの順法精神を言うまでもなく、まさに「うまく」回っていたのであり、各自がそれなりの利益の供与を受けている体制が存続していたからに他ならない。
     バブルの崩壊は大きな意味で戦後の企業活動の.全てを捉え返さざるを得ない現状を、露呈させてしまった。余裕がなくなったということである。
     そのような中で電気工事の現状と法の遵守について考えてみよう。電気工事の「憲法」電気設備技術基準、と内線規定について考えてみよう。これを守っていくことは周知のことと思われる。これの法的根拠は「電気事業法」である。技術基準は経済産業省の「省令」であり、法の39条に技術基準の遵守規定が規定されている。この法で定めている省令は電気設備技術基準のほか、水力発電設備他6つの発電設備などの基準があり、われわれの業界での直接関係あるものは「電気業界のバイブル」と呼ばれている、「電気設備に関する技術基準を定める省令」と正式に言われているものである。「内線規定」はこの省令の解釈が平成9年に公表され、それをより具体的に定めた内容であり、「民間規定」ではあるが法の下での具体的解釈として、遵守すべきものであることは言うまでもない。電気事業法はもちろん刑法、民法、商法、各基本法に準拠しており、矛盾無きものとの解釈が妥当であり、もとより憲法にも妥当しているものである。憲法―基本法―電気事業法―技術基準−内線規定との法の流れを読んでいくことが必要である。
     さて、この流れに違反して仕事を進める事態が発生していたとしたなら、それは正していかねばならない。この流れを規制していくための業界や、電気工事を生業としているものたちの規制のために、電気工事業法、電気用品安全法、電気工事士法が存在しているのである。しかし、この規制は基本的には罰則規定に重きを置いたものではなく、あくまでも自主規制の範囲が大部分を占めている。
     電気は水やガス、通信、放送、道路、鉄道、飛行機=空港などと同じく社会的インフラを形成している。電気の重要性は、日に日に増し社会に欠くことが出来ない重要な要素になっている。この社会の「構成物」に電気がなっているわけで、これが損なわれたとき、国民の生命財産を大きく傷つけることとなる。大きな問題を言っているかのように受けとられるかも知れないが、たとえばコンセントひとつつけるにせよ、その方法が法にのっとってなければ、「過熱」「焼損」「火災」「感電」と言う重大事故に、つながってしまうのである。蛸足配線など使用者の使用責任とも思われる電気事故も多数発生しているが、これを一まとめに自己責任論でくくってしまう事は、電気事業法の「調査義務」違反に抵触し、それだから電力会社は盛んに蛸足配線のCM宣伝を盛んにやっていると言うことである。業界や電気工事士のモラルとコンプライランスは何によって保障、担保されるだろうか。電気工事士法はその第5条において技術基準の遵守をうたっており、電気工事たるものはこの技術基準を必ず守る義務を明確にうたっている。法は違法工事に対して工事士免許の返還を求めている。法、第4条6項。また、法第16条には返納に応じない場合は、一万円以内の過料の処分が科せられる。その金額は、あまり時代に即してはいないと思うが、罰則が存在することは重要である。モラルとコンプライランスはものごとを知ることから始まる。漏電、感電、火災がどのような不良工事によりあるいは、不良に近い状態の不安全状態の放置によって起こっているかを電気工事士の人たちが知るべきである。われわれはこの電気工事を生業として行っている。だから経済性の追求もぎりぎりこの不況の時代やっている。省エネ対策として材料費の削減に気を配り、できるだけ安価なものを企業努力として使おうとしている。それは当然であり、電気工事業が経済活動の一環である以上、誉められることはあるに責められることではない。しかし「一線を越えた」時それは「違法工事」となり、責めを負うこととなる。法、基準、規定と言う流れの理解不足、無知とは言い過ぎかも知れないが、知らないことが大きな事故に通ずるのであれば、これは許されることではない。自由主義経済はリカルドの時代より不法業者は市場の原則により排斥されることとなっている。「工事士魂」というものがあるとすればきっと自分の無知と理解力のなさを「恥を知る」ことで、その魂が揺さぶられ、自ら去っていくよう仕向けるだろう。われわれは組合という組織ももってはいる。しかし、現場は組合や極端に言えば会社も守ってはくれない。組織はその工事の最終担保ではないのだ。あくまでその現場、現場のその場面、場面での責任は、その事実を知っているもののみ、負っているのである。元請、下請、職人、現場代理人その立場、立場がある。しかし、その場その場の施工は施工者本人にしか分からない部分があり、したがって他の人が分かりえない部分が存在する以上、いかに打ち合わせやTBMなどしっかりやることがあったとしても、本気でやらない限り、ただの責任回避をやっているに過ぎないのである。しかし今多く問題になっているのは違法と知りつつ施工することがあるという現実である。原子力濃縮研究所で発生した、裏マニュアルのように違反ないし、やってはいけないことと知りつつやってしまう、ということ。このことを知っているかどうかが問題である。
    電気工事士と電気技術者は技術的良心にのっとり、経済的利害に優先し、不良工事を撲滅するため言うべきことをきちんと言わなければならない。理を通ぜざれば由なきなり。
     たとえばジョイトボックス無しで良いよと社長が言ったとします。あなたはそれはいけないことと知っているのに諾々とそれに従ったとします。後々、「こんな工事誰がやったの」となります。それは電気工事士のあなた以外誰もいないわけです。私はそんな会社はそのうちこの業界から退場を受けるに違いないと思うし、今後の厳しい競争の中でお客様から本当の支持を受けるとは到底思えないのです。これは絶対にいけないことです。出来ればこのような方法にしませんか。との提案が出来れば、会社、もしくは元請との関係を維持できると思うのですが、いかが考えますか。基本は技術的良心は必ず経営を救うという確信です。われわれの業界は広いようで゛狭いし、また、われわれの経営革新は自らの努力によって、必ずお客様の支持を得るということです。元請の仕事を断る自由もわれわれは持っているのです。いつまでもゼネコンに首根っこを握られているようでは電気設備工事業界の未来はありません。諸先輩の分離発注の努力を無にすることなく、最終ユーザーのために何が一番良いのかを判断し、今後の電気工事の業界の更なる発展のためにみんなで努力していきたいものである

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